株取引の方法を解説!


株取引でグランビルの法則で売りタイミングを判断する例

それでは、グランビルの法則を使って、売りタイミングを判断してみましょう。例として、イトーヨーカ堂の週足チャートに13週移動平均線を入れたものを使います。
p65.jpg●売り法則1が出ている所
まず、売り法則1が出ている所を見てみます。2002年5月に株価が天井を打ったあと、下落傾向になっていますが、2002年7月に株価が移動平均線を割り込み、また移動平均線の向きも下向きに変わっていて、売り法則1の形になっています(図中の「売り法則1」の所)。

株価はそのあと大きく下げて、2003年4月にはピーク時の3分の1近くまで下がっています。下がりだしたときに確実に売っておかないと、このような大幅な下落に見舞われることもあります。

●売り法則2が出ている所
2002年12月頃には、株価がいったん移動平均線を上回ったものの、すぐに株価が下落して移動平均線を割り込んでいて、売り法則2の形になっています(図中の「売り法則2」の所)。

2002年5月のピークから半年強経過していて、株価も約半分になっているので、そのあとの株価の下落はそれほど大きくはありませんが、まだ下落が続いていることに変わりはありません。

●売り法則3が出ている所
2002年8月と9月には、短期的に株価が少し戻ったあと、移動平均線に届く前に株価が再度下落して、売り法則3の形になっています(図中の「売り法則3」の所)。

売り法則1の段階で売り損ねていた場合、少なくとも2002年8月の売り法則3のところで売っておくべきだったと言えます。

●売り法則4が出ている所
2002年5月の株価のピーク時には、株価が移動平均線から大きく離れて、売り法則4の形になっています。しかも、ローソク足の形が上影陰線になっていて、この面から見ても売りと考えられます。

もっとも、その当時にイトーヨーカ堂の株を持っていたとしたら、おそらく「まだ上がる」と思って、売らずに持ち続けていたのではないでしょうか。また、この時点が天井になるかどうかは、あとになってみないと分からないものです。

しかし、2002年7月には売り法則の形が出ているので、その時点であれば、「2002年5月が天井であったのではないか?」と判断がつきやすくなります。このように、複数の売り法則を組み合わせて、売るタイミングを判断すると良いでしょう。

●判断が難しい所(売り法則2?買い法則1?)
2003年2月には、株価が移動平均線をいったん上に抜いて、その翌週にまた下に抜くという動きになっていて、売り法則2の形です。しかし、移動平均線の向きが上向きに変わりつつあり、その移動平均線を株価が下から上に抜いているので、買い法則1の形とも見ることができます。

あとになってみれば、これは売り法則2の形であったことが分かります。しかし、2003年2月の時点でチャートを見ていたとすれば、買いか売りか判断がつかなかったことでしょう。

このような場合は、とりあえず買いを入れておいて、様子を見るのも1つの戦法です。そのあとに株価が上昇すれば持ち続けます。これに対して、株価が下がりだすようなら、損切りをして次のチャンスに備えるようにします。


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