株取引の方法を解説!


株価チャートのRSIで行き過ぎを判断

株価の行き過ぎを判断する指標としては「RSI(アール・エス・アイ)」というものも、グランビルの買い法則4と組み合わせて良く使われています。ここではRS.Iについて学習します。乖離率は株価の行き過ぎを判断するのに使うことを学びました。それと同様に、RSIも株価の行き過ぎを判断するのに使う指標です。

RSIは「Relative Strengthlndex(リラティブ・ストレングス・インデックス)]の略で、直訳して「相財力指数」(そうたいりょくしすう)と呼ぶこともあります。

RSIは、ある期間の値動きの幅のうち、値上がりの幅が占める割合を表します。式で書くと次のようになります。
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また、日足のチャートを対象に計算することが多く、計算期間としては、14日や25日を取るのが一般的です。ただし、週足で計算することももちろん可能で、計算期間として9週や13週などを取ることがあります。

例えば、直近14日の値上がり幅/値下がり幅の合計がそれぞれ300円/200円だったとすると、その期間のRSIは次のように計算します。
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計算期間の間に株価が毎日値上がりしたとすると、値動きはすべて値上がりになります。したがって、RSIの計算式の分母と分子が同じ値になり、RSIの値は100%になります。

計算期間の間に株価が毎日値下がりした場合は、値上がり幅の合計はOになります。つまり、計算式の分子がOになるので、RSIの値はO%になります。実際には、株価が毎日値上がり/値下がりすることはめったにないので、RSIはO%~100%の間の値をとることになります。一般的には、株価が上昇傾向になるとRSIの値も上昇し、下落傾向になるとRSIの値も下落します。

乖離率を学習しましたが、乖離率には値の上限/下限がありません。これに対して、RSIは下限がO%、上限が100%で、限度がはっきりしている点がメリットです。
p90.jpgまた、株価が急激に値上がりすると、RSIも高い値を取ります。この反面、株価が急落すると、RSIも低い値を取ります。図は、2004年9月~2005年3月の日経平均株価の日足に、14日RSIを入れたチャートの例です。株価とRSIの動きが比較的一致していて、株価が上がるとRSIも上がり、株価が下がるとRSIも下がる傾向が見えます。

なお、Yahoo!ファイナンスでは14日RSIを表示することができます。そのほか、ケンミレ株式情報や日経スマートチャートでも表示することができます。


RSIはO%~100%の間を動きますが、その範囲をまんべんなく動くのではありません。O%に近づくのは、株価がかなり下落したときになります。これに対して、RSIが100%に近づくのは、株価がかなり上昇したときになります。

一般には、RSIが30%を下回ったら株価が下がりすぎなので、反発を狙って買うとよいとされています。また、RSIが70%を上回ったら株価が上がり過ぎなので、値下がりする前に売るべきだとされています。

●売買判断の例
次の図は、2004年1月以降のトヨタ自動車の日足チャートに、14日RSIを入れた例です。

p91.jpgこのチャートを見ると、RSIが30%を割り込んで底打ちした日が数か所あります(実線の長方形の枠で囲んだ所)。それらの日を見ると、おおむね短期的な底値に一致していることが分かります。

また、RSIが70%を超えて天井を打った日も、数か所あります(点線の長方形の枠で囲んだ所)。これらの日を見ると、2004年6月を除いては、ほぼ短期的な高値に一致していることが分かります。

このように、RSIが30%を割って底打ちした時点で買い、70%を超えて天井を打った時点で売れば、そこそこの利益を得ることができそうです。ただし、このチャートを見ると、RSIが30%を割って反転したあと、RSIが70%を超える前に値下がりになっている所が何か所かあります(図中で点線の楕円で囲んだ部分)。このような場合も出てきますが、そのときにはRSIが下がりだした時点で売っておいて、損失にならないようにすることが必要です。


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