株取引の方法を解説!


株価チャートの出来高とボリュームレシオ

前の節ではRSIについて学習しましたが、それと似た指標として「ボリュームレシオ」というものがあります。ボリュームレシオは、出来高の動きから株価の行き過ぎを判断しようというものです。ボリュームレシオには計算方法がいくつかあり、良く使われているのは次の2つです。

ここでは、便宜上それぞれを「VR1」「VR2」と呼ぶことにします。
p92.jpg※U:計算期間内で株価が上昇した日の出来高の合計
 D:計算期間内で株価が下落した日の出来高の合計
 S:計算期間内で株価が変わらなかった日の出来高の合計
 
計算の期間としては、14日や25日を使うことが多くなっています。株価が上昇トレンドなら、VR1/VR2とも値が大きくなっていきます。この反面、株価が下落トレンドなら、VR1/VR2とも値が小さくなっていきます。また、VR1/VR2の動く範囲と、売買タイミングの目安は、次の表のようになります。

p93.jpgなお、ボリュームレシオは、ケンミレ株式情報のチャートやカブドットコム証券の
「スーパーチャート」などで表示することができます。


ボリュームレシオは出来高だけで計算しているので、これだけで売買タイミングを判断するのは困難です。そこで、RSIと組み合わせて判断するのが普通です。

次の図は、トヨタ自動車の2004年6月~2005年3月の日足チャートに、14日RSIと14日VR2を入れたたものです。
p94.jpg図中に縦に実線を引いてある所が数か所ありますが、それらはRSIかVR2のどちらかが70%を超えてピークになった日で、売りのタイミングを表しています。

点線が縦に引いてある所もありますが、それらはRSIかVRのどちらかが30%を切って底を打った日で、買いのタイミングを表しています。これらを見ると、短期的な株価の山と底に、RSIとVR2の山と底がほぼ対応していることが分かります。

ただし、買いのタイミングを見ると、RSIだけが30%を割って、VR2は30%を割っていない日が数か所あります(図中の買い①/買い⑤/買い⑦)。また、売りのタイミングを見ると、VRだけが70%を上回っている日や(図中の売り②)、RSIだけが70%を上回っている日もあります(図中の売り①)。

このように、RSIとVR2の2つの指標を見て、どちらかが売買の条件を満たしているかどうかを判断すると、RSIとVR2が相互に補完しあって、より売買のポイントを見つけやすくなることが分かります。


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