株取引の方法を解説!


株取引の短期売買やデイトレード

●直近の高値を上回ったら買う(デイトレード向け)
「直近の高値を上回ったら買う」という判断方法を学習しました。これは買いのポイントとして一般的ですが、短期売買やデイトレードでもこの手法を使うことができます。
p105.jpg特に、デイトレードで、この手法を使う人はよく見られます。日中足チャートを使い、株価がこのような動きをしたら買うという手法です。

次の図は、2005年6月3日の「ジャパン・デジタル・コンテンツ」という銘柄の日中足(1分単位)のチャートです。前場では、株価は上がったり下がったりしながら、徐々に値上がりのトレンドができています。また、前場の高値は355,000円でした。

そこで、「前場の高値の355,000円を超えたら買う」と判断することが考えられます。
後場の寄り付きは350,000円を割っていますが、その後に株価が上昇して、355,000円
を超えているので、そこが買いのポイントになります(回申の「買いポイント」の位
置)。
 ただし、後場は373,000円の高値をつけた後は、徐々に値下がり気味に推移しています。 13時頃から13時15分頃に若干戻していますが、戻りの最高値は370,000円で、後場開始直後の373,000円を下回っています。その後株価が下がっているので、その時点で、「株価はもうこれ以上上がりそうにない」という判断をして売っておく方が無難でしょう(図中の「売りポイント」の位置)。
p106.jpgまた、このチャートを見ると、後場開始直後に株価が急激に上がっています。このようなときに、株価が上がるのを見てから注文を出していては出遅れてしまいます。あらかじめ、「株価が355,000円を超えたら買う」という逆指値注文を出しておいて、出遅れないようにすることが必要です。


グランビルの法則を紹介しましたが、これを日足チャートに適用すれば、短期売買での買いポイントを探すこともできます。 10日や25日などの期間の短い移動平均線を使い、それと株価との関係で売買タイミングを判断します。

次の図は、NECの2004年9月~2005年4月の日足チャートに、25日移動平均線を入れた例です。図中には買いポイントが2つあります。

買いポイント①は、株価がしばらく下落してきたあと、移動平均線を大きく上に抜いて、トレンドが一変したと思われるところです。グランビルの法則で言えば、1番目の買い法則にあたります。このような動きをしたあとには、しばらく上昇することが予想されるので、買いのポイントと判断します。

また、買いポイント②は、2月3日に株価が移動平均線を上回り、2月7日に高値で625円をつけて、いったん伸び悩んで2月10日に安値で614円をつけたものの、2月14日に終値で629円をつけたところです。株価がいったん上がった後、移動平均線に向かって若干下がり、移動平均線を下回らずに再度上昇しているので、グランビルの法則では買い法則3にあたります。
p107.jpg買いポイント②では、株価はその後1か月ほどで1割ほど上昇し、短期で儲けることができています。ただし、買いポイント①では株価は思ったほど上昇せずに終わっています。このようにうまくいかないこともありますが、その場合にはしっかりと損切りを行うことが必要です。

 
株価が上昇トレンドのときに、一時的に押し目をつけることはよくあります。そのような押し目のあとのリバウンドを狙うのも、短期売買ではよく行う手法です。押し目の直後であれば、株価が下がる確率よりも上がる確率の方が高いと考えられるので、短期売買でより儲けやすいと思われます。

押し目を判断するには、RSIやRCIなどの、株価の振動に沿って上下する指標を利用します。押し目のポイントでは、RSI等の指標もかなり低い値になることが多いので、その性質を利用するわけです。短期売買では、日足チャートを利用してポイントを探します。

次の図は、トヨタ自動車の2004年9月~2005年4月の日足チャートに、10日間RCIのチャートを追加したものです。縦に太い点線が引いてあるところがいくつかありますが、それらはRCIが底打ちして反転し始めたポイントを表しています。
p108.jpgこれらのポイントを見ると、その後に株価が短期的に上昇していることが多いことが分かります。1回ごとの上昇の幅は小幅ですが、その利益を積み上げていくことで、徐々に資金を増やしていくことができそうです。


短期売買やデイトレードでは、1回ごとの売買で大きな利益を取ることは難しいものです。大きく儲けようと欲張ると、えてして失敗して損をしてしまうことが多くなります。したがって、売りは欲張らずに、利益を地道に積み上げるようにすることをお勧めします。

次の図は、2002年1月~2005年4月の817日間の日経平均株価で、日々の終値が始値よりどの程度値上がり(値下がり)するかを調べ、その頻度をグラフ化したものです。それぞれの値動き幅の日が817日の間に何日あったのかを示しています。これを見ると、1日に1%以上値上がりするような日は全体の16%しがないことが分かります。
p109.jpg個別銘柄の値動きは日経平均株価よりも大きくなるので、1%より大きな値動きになる日も多くなります。しかし、小幅な値動きで終わることの方がはるかに多く、あまり多くの儲けを狙うと、儲け損ねることが多くなります。

デイトレードなら、1日に1%も儲かれば十分すぎると思った方が良いでしょう。また、数日~数週間の短期売買でも、良くても10%程度で、それ以下の儲けにしかならないことがほとんどです。

そこで、「何%値上がりしたら売る」ということをあらかじめ決めておいて、買い注文が通ったら、その水準に売り注文を出しておくようにすることをおすすめします。


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