株取引の方法を解説!


株の信用取引とは

ここでは「信用取引」という取引方法の基本を学習します。
信用取引は現物取引に比べて仕組みが複雑で、手数料もさまざまなものが入り組んでいます。もし信用取引を始めるなら、現物取引で経験を積んだあと、信用取引についてよく学習してから始めるようにしましょう。

これまでに学習してきた取引方法は、現金で株を買って、そのあとに売るというものでした。そのような株の取引方法を、「現物取引」(げんぶつとりひき)と呼びます。

これに対して、手持ちの現金のおよそ3倍の株を取引できるメリットがあるのが「信用取引」という取引方法です。信用取引は、「空買い」(からかい)と「空売り」(からうり)の2つの手法から構成されます。
 
「空買い」とは、他人からお金を借りて株を買い、その株を売って得たお金で、借りたお金を返すという取引です。空買いの場合、現物取引と同様に、株価が上昇すれば儲かりますし、株価が下がれば損をします。

一方の「空売り」は、持っていない株を人から借りて売り、あとになって買い戻して、借りた株を返すという手法です。こちらは空買いとは違い、株価が高いときに売って、安くなった時点で買い戻すと、その差額が利益になります。つまり、株価が値下がりする過程で儲けるための取引方法です。
p117.jpg現物取引だけだと、株価が下がっていく局面では、指をくわえて株価が上がりだすのを待っているしかありません。しかし、信用取引の空売りを利用すれば、株価が下がる局面でも儲けることができます。大まかに言えば、儲けるチャンスが2倍に広がると考えることができます。

なお、「お金や株を借りる」というと、複雑な手続きが必要なように感じられるかもしれません。しかし、必要な手続きは、信用取引の口座を開設するぐらいです。それ以後は、お金や株を借りていることを意識する場面はそれほどありません。


現物取引の場合、買った株はいつ売ってもかまいません。その日のうちに売ることもできる一方、何十年と長期保有することもできます。

ところが、信用取引では取引を決済するまでの期限が6か月と決まっています。つまり、空買いをした場合、その株は6か月以内に売ることが必要です。また、空売りをした場合には、6か月以内に買い戻すことが必要です。

なお、一部の証券会社では、「一般信用取引」といって、期限のない信用取引を行うことができるところもあります。しかし、信用取引では期間に応じて金利などの費用がかかるので、実質的には長期の取引をすることは無理があります。


信用取引は空売り/空買いができるだけでなく、口座に入れた資金を超えて取引をすることもできます。それを「レバレッジ」と呼びますが、レバレッジをかけると、成功したときにはハイリターンで大きな利益を得られるものの、失敗すると大きな損失を受けることもあります。

また、信用取引では現物取引にはない手数料もあり、場合によってはそういった手数料が非常に高額になることもあります。このように、信用取引は仕組みをよく理解していないと、非常にハイリスクになることもあります。

信用取引を気軽に始めることは避け、仕組みをよく学習した上で、慎重に利用するようにしましょう。


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