株急落後の突っ込み買い
通常の状態では、短期間では株価はそれほど変動しません。そのようなときに短期売買を行っても、大きく儲けることは困難です。また、通常時の株価は上がったり下がったりするので、儲かるときもあれば損をするときもある、ということになりやすいでしょう。
しかし、株価が何らかの理由で急落した直後は、大きなリバウンドが起こることもよくあります。特に、市場全体が急落したときには、多くの銘柄がリバウンドします。そのようなときを狙って売買すれば、短期間で比較的大きく儲けることができます。
例を1つあげておきましょう。次の図は、2004年4月~6月の日経平均株価(上)と不動産会社の大京(下)の株価の動きです。 2004年4月から5月にかけて日経平均株価が急落し、それにともなって大京の株価も大きく下がっています。
しかし、急落のあとには大きなリバウンドが起こっています。 2004年5月17日には、大京の株価は最安値で211円をつけていますが、そのあとわずか4日間で高値が290円まで戻っていて、4日間で約40%という値上がりを記録しています。
このような機会はそう頻繁に来るわけではなく、年に1~2回程度です。しかし、毎日のように売買を繰り返すのではなく、このようなタイミングを狙ってピンポイントで短期売買するのも、1つの方法です。
なお、株価の急落後にリバウンドを狙って買うことを、「突っ込み買い」と呼びます。
しかし、株価が何らかの理由で急落した直後は、大きなリバウンドが起こることもよくあります。特に、市場全体が急落したときには、多くの銘柄がリバウンドします。そのようなときを狙って売買すれば、短期間で比較的大きく儲けることができます。
例を1つあげておきましょう。次の図は、2004年4月~6月の日経平均株価(上)と不動産会社の大京(下)の株価の動きです。 2004年4月から5月にかけて日経平均株価が急落し、それにともなって大京の株価も大きく下がっています。
しかし、急落のあとには大きなリバウンドが起こっています。 2004年5月17日には、大京の株価は最安値で211円をつけていますが、そのあとわずか4日間で高値が290円まで戻っていて、4日間で約40%という値上がりを記録しています。
このような機会はそう頻繁に来るわけではなく、年に1~2回程度です。しかし、毎日のように売買を繰り返すのではなく、このようなタイミングを狙ってピンポイントで短期売買するのも、1つの方法です。
なお、株価の急落後にリバウンドを狙って買うことを、「突っ込み買い」と呼びます。
リバウンドを狙って株を買う場合は、市場全体が急落したことを判断する必要があります。日経平均株価の下げ具合を見れば、市場全体が急落しているかどうかはある程度は分かります。ただし、それだけで判断するのではなく、他の指標も組み合わせて、より確実性を高くしたいものです。
「新高値/新安値銘柄」という指標を紹介しましたが、新安値銘柄の数を見ることで市場全体の急落を判断する、という方法があります。
市場全体が急落すると、新安値をつける銘柄が急激に増えて、新安値銘柄の数が一気に多くなることがあります。普段は、新安値銘柄の数は1桁の日が多く、たまに数十銘柄になる程度です。しかし、市場全体が急落すると、新安値銘柄数が一気に数百まで増えます。前述の例でも、2004年5月17日には新安値銘柄数が急増し、251銘柄に述しています。
そこで、新安値銘柄が数百に上がったら、その翌日に株を買ってみて、そのあとのリバウンドを待つという戦略が考えられます。
「新高値/新安値銘柄」という指標を紹介しましたが、新安値銘柄の数を見ることで市場全体の急落を判断する、という方法があります。
市場全体が急落すると、新安値をつける銘柄が急激に増えて、新安値銘柄の数が一気に多くなることがあります。普段は、新安値銘柄の数は1桁の日が多く、たまに数十銘柄になる程度です。しかし、市場全体が急落すると、新安値銘柄数が一気に数百まで増えます。前述の例でも、2004年5月17日には新安値銘柄数が急増し、251銘柄に述しています。
そこで、新安値銘柄が数百に上がったら、その翌日に株を買ってみて、そのあとのリバウンドを待つという戦略が考えられます。
新安値銘柄が多くなったからといって、一度で短期的な底を打つとは限りません。いったんわずかにリバウンドしたあと、再度大きく下げて底を打つ、というパターンもよくあります。
前ページの図を見ても、2004年5月10日に新安値銘柄数が204まで増えて、日経平均株価も底を打ったかのようになっています。しかし、そのあとに少しリバウンドして、再度大きく下落して、5月17日が本当の底になっています。
このように、「新安値銘柄が急増した直後に時点で買う」という方法を取る場合、そこで資金を金部つぎ込んでしまうと、株価がさらに下がったときに対処することができなくなります。
そこで、急落があったらまず資金の一部を使って株を買い、さらに株価が下がったら買い増しをする、という分散投資の方法が考えられます。
前ページの図を見ても、2004年5月10日に新安値銘柄数が204まで増えて、日経平均株価も底を打ったかのようになっています。しかし、そのあとに少しリバウンドして、再度大きく下落して、5月17日が本当の底になっています。
このように、「新安値銘柄が急増した直後に時点で買う」という方法を取る場合、そこで資金を金部つぎ込んでしまうと、株価がさらに下がったときに対処することができなくなります。
そこで、急落があったらまず資金の一部を使って株を買い、さらに株価が下がったら買い増しをする、という分散投資の方法が考えられます。
ただし、リバウンドは常に起こるとは限りません。株価が大きく下がったあと、しばらく保ち合いで推移したあと、下落トレンドに入るということもあります。
次の図は、2000年2月~6月の日経平均株価の日足チャートです。 1999年後半頃から「ネットバブル」が起こり、日経平均株価も2万円を超える上昇を見せていましたが、2000年4月17日に日経平均株価は1日で約1,400円も値下がりしました。
これだけの大きな下落が起こったにもかかわらず、そのあとの日経平均株価の動きを見ると、ほとんどリバウンドせずに一段と値下がりしていることが分かります。
リバウンド狙いで株を買ったあと、しばらく待ってみてもリバウンドが起こらない場合は、損切りをすることが必要です。
次の図は、2000年2月~6月の日経平均株価の日足チャートです。 1999年後半頃から「ネットバブル」が起こり、日経平均株価も2万円を超える上昇を見せていましたが、2000年4月17日に日経平均株価は1日で約1,400円も値下がりしました。
これだけの大きな下落が起こったにもかかわらず、そのあとの日経平均株価の動きを見ると、ほとんどリバウンドせずに一段と値下がりしていることが分かります。
リバウンド狙いで株を買ったあと、しばらく待ってみてもリバウンドが起こらない場合は、損切りをすることが必要です。
市場全体が急落した場合で、特に悪い材料が出ていない銘柄であれば、市場全体の急落が収まれば、その銘柄の株価もリバウンドしやすくなります。
しかし、銘柄特有の悪材料で大きく下げた場合は、その後にリバウンドする確率は低くなります。場合によっては、悪材料が次々と噴き出して、株価が下げ止まらなくなることもあります。悪材料が出て下がった銘柄では、リバウンド狙いの買いをするのはリスクが高いので、基本的にはおすすめしません。
●リバウンドがほとんど起こらなかった例
次の図は、三菱自動車の2004年6月~10月の日足チャートです。
2004年4月にダイムラー・クライスラーが三菱自動車の再建から手を引いて、それをきっかけに株価が下がり続けていました。そして、7月14日に三菱自動車が産業再生法の適用を申請したことで、株価が一気に急落しました。わずか2日間で株価は約3分の2になっています。
しかし、その後にはリバウンドはほとんど起こらず、一段と下落して、8月4日には安値で72円まで下がりました。7月の急落後から、さらに3割ほど下落しています。
もし、7月の急落直後に三菱自動車を買っていたとしたら、リバウンドが起こらないままに、一段と大きな下げに見舞われていたことになります。おそらく、この状況では「このままだと三菱自動車は倒産する」と考えて、株を投売りしていたのではないでしょうか。
ただし、逆にこの72円を底と読み、ここで買いを入れた人は、120円までは戻しましたので、50円は利益を出せたことになります。これは元値に戻らないまでも、倒産まではしないだろうという思惑で、小規模のリバウンドが起こったものと思われます。
●悪材料の程度や種類によってはリバウンドが起こることもある
悪材料が出て暴落した場合でも、その程度や種類によっては、リバウンドが起こることもあります。次の図は、ドンキホーテの2004年12月~2005年3月の日足チャートです。 2004年12月13日に連続放火事件があり、株価が急落しています。
しかし、放火であったことが明らかになるにつれて株価は持ち直し、2005年3月にはほぼ急落前の水準まで戻っています。この場合でも、事件の直後に影響の程度を予測するのは困難なので、リバウンドが起こることを狙うのは難しいと言えます。
仮に、悪材料で株価が急落した銘柄を買う場合は、リバウンド狙いで飛びつくのではなく、株価が下げ止まったことを確認し、上昇トレンドに戻った時点で買って、短期ではなく中期的な値上がりを狙うべきです。
上のドンキホーテの例なら、急落直後と12月末頃に4,800円近辺で株価が2度底打ちしていて、短期的にダブルボトムの形になっています。また、1回目の底の直後に、5,600円ぐらいまで戻って下落していて、そのあたりがネックラインだと言えます。
したがって、仮に買うとすれば、1月中旬の5,600円を超えたあたりが、買いどころと言えるでしょう。
しかし、銘柄特有の悪材料で大きく下げた場合は、その後にリバウンドする確率は低くなります。場合によっては、悪材料が次々と噴き出して、株価が下げ止まらなくなることもあります。悪材料が出て下がった銘柄では、リバウンド狙いの買いをするのはリスクが高いので、基本的にはおすすめしません。
●リバウンドがほとんど起こらなかった例
次の図は、三菱自動車の2004年6月~10月の日足チャートです。
2004年4月にダイムラー・クライスラーが三菱自動車の再建から手を引いて、それをきっかけに株価が下がり続けていました。そして、7月14日に三菱自動車が産業再生法の適用を申請したことで、株価が一気に急落しました。わずか2日間で株価は約3分の2になっています。
しかし、その後にはリバウンドはほとんど起こらず、一段と下落して、8月4日には安値で72円まで下がりました。7月の急落後から、さらに3割ほど下落しています。
もし、7月の急落直後に三菱自動車を買っていたとしたら、リバウンドが起こらないままに、一段と大きな下げに見舞われていたことになります。おそらく、この状況では「このままだと三菱自動車は倒産する」と考えて、株を投売りしていたのではないでしょうか。
ただし、逆にこの72円を底と読み、ここで買いを入れた人は、120円までは戻しましたので、50円は利益を出せたことになります。これは元値に戻らないまでも、倒産まではしないだろうという思惑で、小規模のリバウンドが起こったものと思われます。
●悪材料の程度や種類によってはリバウンドが起こることもある
悪材料が出て暴落した場合でも、その程度や種類によっては、リバウンドが起こることもあります。次の図は、ドンキホーテの2004年12月~2005年3月の日足チャートです。 2004年12月13日に連続放火事件があり、株価が急落しています。
しかし、放火であったことが明らかになるにつれて株価は持ち直し、2005年3月にはほぼ急落前の水準まで戻っています。この場合でも、事件の直後に影響の程度を予測するのは困難なので、リバウンドが起こることを狙うのは難しいと言えます。
仮に、悪材料で株価が急落した銘柄を買う場合は、リバウンド狙いで飛びつくのではなく、株価が下げ止まったことを確認し、上昇トレンドに戻った時点で買って、短期ではなく中期的な値上がりを狙うべきです。
上のドンキホーテの例なら、急落直後と12月末頃に4,800円近辺で株価が2度底打ちしていて、短期的にダブルボトムの形になっています。また、1回目の底の直後に、5,600円ぐらいまで戻って下落していて、そのあたりがネックラインだと言えます。
したがって、仮に買うとすれば、1月中旬の5,600円を超えたあたりが、買いどころと言えるでしょう。